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子供の日照不足が招く「くる病」とは?  -大人の骨にも影響するビタミンDの話-

近年、子供たちの間で「くる病」が増えている、あるいは注目されているという話を聞いたことはありますか?

かつては過去の病気と思われていた時期もありましたが、現代の生活習慣の変化、特に「日光不足」によって、再びそのリスクが指摘されています。

くる病は子供時代の骨の病気ですが、実はその背景にあるビタミンD不足の問題は、大人の骨粗鬆症や骨軟化症といった骨のトラブルとも深く関わっています。

今回は、くる病の原因、特に現代における子供の日照不足との関係、そしてそれが大人の骨の健康にどう繋がっていくのかを解説します。

 

-子供の骨の病気「くる病」とは?-
くる病は、主に成長期の子供に見られる、骨が柔らかく、弱くなってしまう病気です。

骨が正常に石灰化(カルシウムなどが沈着して硬くなること)しないために、体重がかかる足の骨が曲がってしまったり(O脚やX脚)、身長の伸びが悪くなったり、頭の形がいびつになったりといった症状が現れることがあります。

 

-主な原因は「ビタミンD」の不足-
くる病の最も一般的な原因は、深刻なビタミンD不足です。

ビタミンDは、私たちが食事で摂ったカルシウムを腸で吸収し、骨に沈着させるために不可欠な栄養素。このビタミンDが足りないと、骨の材料であるカルシウムをうまく利用できず、丈夫な骨を作ることができません。

(※まれに、カルシウムやリンの不足、遺伝的な要因なども原因となりますが、多くはビタミンD不足が関係しています。)

岡庭 豊:病気がみえる vol.3 糖尿病・代謝・内分泌 第3版, 株式会社 メディックメディア, P155 より画像引用

 

-なぜ今、子供の「日光不足」が問題に?-
ビタミンDは、食事から摂ることもできますが、その大部分は日光(紫外線B波)を皮膚に浴びることで体内で作られます。

しかし、現代の子供たちの生活環境は、この日光を浴びる機会が減っている傾向にあります

  • 屋外での遊び時間の減少: 安全性の問題、習い事、室内でのゲームや動画視聴時間の増加などにより、外で遊ぶ時間が昔に比べて減っています。
  • 紫外線対策の徹底: 皮膚がん予防や美肌の観点から、日焼け止めの使用が推奨され、親御さんも子供の紫外線対策に気を配ることが増えました。これは皮膚の健康を守る上で非常に大切ですが、結果的にビタミンD生成の機会を減らす一因にもなります。
  • 食生活の変化: 食事からのビタミンD摂取も重要ですが、偏った食事などにより、十分な量を摂れていない可能性も考えられます。

これらの要因が重なり、子供たちがビタミンD不足に陥りやすくなっているのではないか、と懸念されているのです。

 

-子供だけじゃない? 大人の骨への影響:骨軟化症と骨粗鬆症-
ビタミンD不足による骨の問題は、子供だけの話ではありません。

  • 骨軟化症(こつなんかしょう):
       大人が深刻なビタミンD不足になると、「骨軟化症」という病気を引き起こすことがあります。これは、いわば「大人のくる病」で、新しく作られる骨が十分に石灰化せず、骨が柔らかくなるため、骨の痛みや骨折のリスクが高まります。

    www.kurukotsu.com

  • 骨粗鬆症(こつそしょうしょう):
       骨粗鬆症は、骨の量が減って骨がスカスカになり、もろくなる病気です。加齢やホルモンバランスの変化などが主な原因ですが、慢性的なビタミンD不足によるカルシウム吸収不良は、骨粗鬆症の発症や進行のリスクを高めることが分かっています。特に、成長期に十分な骨量を獲得できていないと、将来、骨粗鬆症になりやすいと言われています。つまり、子供の頃のビタミンD不足が、将来の骨の健康にまで影響する可能性があるのです。

    iihone.jp

 

-予防が何より大切! ビタミンD確保のためにできること-
くる病や将来の骨の病気を予防するためには、子供の頃から、そして大人になっても、適切な量のビタミンDを確保することが重要です。

  • 妊娠中・授乳中の母親: お母さんのビタミンD状態は赤ちゃんに影響します。医師と相談の上、適切な栄養摂取を心がけましょう。
  • 乳幼児期: 母乳栄養児は特にビタミンDが不足しやすいと言われています。必要に応じてビタミンDサプリメントの利用が推奨されることもありますので、必ず小児科医に相談してください。
  • 適度な日光浴: 紫外線対策は重要ですが、過度に避けすぎるのも問題です。専門家と相談の上、例えば、日差しの弱い時間帯に、短い時間だけ顔や腕などに日光を浴びる機会を作る、といった工夫も考えられます。(ただし、無理は禁物です)
  • 食事からの摂取: ビタミンDが豊富な魚類(サケ、サンマ等)、きのこ類(きくらげ、干しシイタケ等)、卵などを意識して食卓に取り入れましょう。
  • 成人期の継続: 大人になっても、バランスの取れた食事、必要に応じたサプリメントの活用、定期的な健康診断(骨密度測定など)を心がけましょう。

 

-心配なときは専門医へ-
お子さんの成長や骨の形に気になる点があれば小児科へ、ご自身の骨の健康が気になる場合は整形外科や内科、婦人科などへ、早めに相談することが大切です。必要に応じて血液検査(ビタミンD濃度)や骨密度検査などが行われます。

 

-まとめ:骨の健康は一生もの。子供時代からのケアが未来を作る-
くる病は、主に子供時代のビタミンD不足、特に日光不足によって引き起こされる骨の病気です。

そして、その背景にあるビタミンD不足は、大人の骨軟化症や骨粗鬆症のリスクにも繋がっています。
現代の生活スタイルの中では、意識的にビタミンDを確保する工夫が必要です。

紫外線対策とバランスを取りながら、食事や適切な日光浴、必要であればサプリメントなどを活用し、子供から大人まで、生涯を通じた骨の健康管理を心がけましょう。

そして、少しでも不安や疑問があれば、必ず専門医に相談してくださいね。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

それでは皆さん良い一日を。

Have a nice day!

 

執筆:ごっちゃん(Purple Edge Kochiスタッフ)

 

 

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